仙台市青葉区立町にある女性のための鍼灸マッサージ院、愈鍼アネックスの小泉です。
昨日は鍼灸師は陰陽という東洋思想独特の物差しで身体のアンバランスを見ているんだというお話で終わりました。
東洋医学的な物差しは他にも「虚実」「内外」「表裏」「臓腑」「五行」などなど。
あとは東洋医学的な視点で「元気」があるかどうかということ。
日常の「お元気ですか?」「私は元気です!」などとほとんど同じ意味です。ちょっと専門的な言葉にしてみると「気」「陽気」「原気」とも言えます。
この元気は生まれつきや長年の習慣によって人それぞれ量が違います。生まれた時から性格や顔つき体つきが違うように、持っている元気の量も人それぞれです。これだと元々元気が少ないとずっと体が弱いように取られそうですがそうではありません。日常生活で、例えば夜遅くまで起きて3時間ほどで起きて食事をせずに出かけてしまうようではいくら元気があったとしても健康ではいられません。反対にあまり元気が多くないけれども、食事も栄養バランスよくとり、睡眠もしっかり取れてストレスも少ないようであれば先ほどの元気をたくさん持っている方よりも健康で長生きできるということにもなります。
元気とは火種のようなもの。持って生まれた火種を食物を食べて火種を燃やし続け、燃やし続けるために睡眠や休養、時にはストレスを解消すると健康で元気な体でいられますよというのが東洋医学的な思想です。
少し前置きが長くなりました(^^;
その元気が鍼灸施術にどう関わりがあるのかというと、施術の刺激量が変わります。極端な例えですと、治療院に自力で来院できる方と起きることもままならず、食事なども取れないような状況の方は同じ刺激の量で鍼灸施術をしてしまうと後者の方は施術によって疲れてしまうこともあるのでその辺りを踏まえた刺激量で施術をします。
意外と長くなってしまったので、次回具体的な症状を例に鍼灸施術の組み立て方をお伝えできればと思います。