鍼灸と顎関節症2

仙台市青葉区立町にある女性のための鍼灸マッサージ院、愈鍼アネックスの小泉です。

前回はほぼ私の顎関節症から顎変形症へのお話で終わってしまいました(^^;現在もセルフ鍼灸施術と自分でできないところはお願いして鍼灸施術を継続、仙台の歯科医院にて変形がこれ以上進まないように経過観察中です。

さて、今回は顎関節症になる原因、鍼灸での顎関節症への施術についてお話ししたいと思います。

顎関節症になる原因として

①筋肉痛タイプ

側頭筋や咬筋という、口を動かしたり咀嚼したりするのに重要な筋肉に炎症が起きる顎関節症です。

・我慢すれば口は開けられるが、口を開けた時に痛む。

・片頭痛がする。頬がだるい、重い。頬が腫れぼったい。顔がゆがむ。

などの症状があるとこのタイプかもしれません。筋肉痛(筋肉の緊張)による痛みが原因ですので、顎関節自体には問題がありません。症状を改善させるためには筋肉をほぐすことがまず大切です。

②ねんざタイプ

関節には、骨のほかに軟骨や靭帯、関節包といった組織があります。そうした組織に無理な力がかかって傷んでしまうのが、このねんざタイプです。筋肉痛タイプと同じように、我慢すれば口は開けられるが、口を開けると痛いといった症状が現れます。ただ、筋肉痛タイプと大きくちがうのは、関節の炎症が起きて痛みが出ている間はあごを安静に休める必要があるところです。無理に動かすと炎症が増し、関節の動く範囲が小さくなってしまいます。

③クッションのずれタイプ

正常な顎関節では、口を開ける動作に応じて、イラストのように常に下顎頭の上に関節円板と呼ばれるクッションの役割をもつ組織が乗っています。(水色の部分)
ところが、このクッションが前の方にずれてしまうと、

・口を開けるとポキポキ、カクカク鳴る

・口を開けようとしても、引っかかったように開けられない。
大きく開けようとすると痛い

といった2パターンの症状が出てきます。音が鳴るだけであれば経過観察することも多いですが、2つ目の引っかかりが起きている場合は、次の④に移行することもあるため、医療機関で定期的な検査を受診しましょう。

④骨の変形タイプ

関節円板が前にずれ、さらに加齢などにより軟骨が薄くなると、下顎頭とその上の下顎窩が直接当たるようになり、やがて骨が変形していく変形性顎関節症を引き起こします。関節円板が前にずれているので、口を開ける時に引っ掛かりや痛みがあります。また、下顎頭と下顎窩がこすれて、ザラザラとした音が鳴ることもあります。軟骨は女性ホルモンの影響を受けるため、ホルモン量が低下する中高年の方によく見られるタイプです。

まずは病院で精査をしていただくことをお勧めしますが、長引く痛みに痛み止めを飲み続けるのは気が引けることがありますよね。

特に筋肉痛タイプの顎関節症の方は鍼灸施術をする早く症状が落ち着くかもしれません。愈鍼アネックスでは経絡鍼灸施術をメインとした施術を行なっております。必要であれば、痛みの出ている部分へ施術も行なっております。

顎関節症の方で少なくないのは側頭部の痛み。側頭部の筋肉は咀嚼(そしゃく)筋と言われて、顎を動かすために使うので、かみしめをしていたりすると側頭筋はしっかり固くなってしまうことが多いです。側頭部の痛みは筋肉の硬さによるものかもしれません。

 

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